ルームエアコン取外しの注意点と工事内容、料金について

どうもこんにちは。
エアコン職人さかなです。

エアコンの取外しを依頼することがあると思います。

  • 新品のエアコンと入替える時に外す
  • エアコンを移設するために外す
  • 単純に壊れて邪魔だから処分する為に外す

などなど、様々な理由で取外し工事を業者さんに依頼するかと思いますが、その時に少しだけお客さんの方で気にしてもらいたい注意点がありますので、それを職人目線でお伝えさせていただくと同時に、大体の取外し料金の目安をお伝えさせていただこうかと思います。

よろしくお願いします。

ルームエアコンを取外すときの注意点

例えば、何らかの理由でエアコンを取外すとして、業者さんに依頼しますよね。

そこまでは特に注意点とか何もないのですが、その取外しの際、エアコンがしっかりと動くかどうかが問題です。

エアコンというのは、中にフロンガスというのが入っていて、エアコンを取外す時には「ポンプダウン」という作業を行い、室外機にフロンガスを回収してから取外し作業を行います。

このフロンガスは、現在は「代替フロン」と言い、オゾン破壊係数はゼロですが、地球温暖化係数がゼロではありませんので、大気放出すると「地球温暖化」が促進される可能性があるということで、問題になることがあります。

このフロンガスを室外機に回収できるかどうかは、室外機が正常に動くかどうかが決め手であり、もし、室外機が正常に動かないとなると、フロンガスの回収作業ができなくなります。

なので、多くのルームエアコン業者さんは室外機のバルブを閉めて、室外機の中にあるガスだけは最低限回収して、室内機と配管内のガスは大気放出してしまう人が多いです。

実はこれは非常に難しい問題で、現在、家庭用ルームエアコンに封入されているフロンガスを大気に放出しても、特に法的には問題ないことになっているんです。

もちろん、「みだりに大気放出しないこと」というフロン取扱協会みたいなところのルールはあるのですが、やはり強制力といえば法律ですから、法律的には問題なければそれは誰にも咎められることではないのです。

例えるなら、「ぼったくりバー」と同じで、人を騙して一杯のお酒を10万円、100万円で提供しようがそれはお店の自由だということです。

「一杯のハイボールを10万円以上の金額で提供してはならない」という法律がないのであれば、「ダメじゃない」=「法律的に問題はない』ということになるのです。

「騙された!」と言って警察を呼んでも警察は民事不介入で、法律に触れていない限りは警察も何もすることができません。

ルームエアコンのフロンガス大気放出も同じことで、法律で定められていないということは、イコール「大気放出してもいい!」ということなのです。

感情論とか、倫理的な話をしているのではありません。法治国家における、国のルールの話をしています。

その前提を踏まえた上で、もしお客さんが地球環境や大気汚染について真剣に考える方なのであれば、「フロンガスの大気放出をしないでほしい」と、工事屋さんに伝える必要があります。

では、その場合はどうするのか?

答えは、『フロンガス回収機を持ってきてガス回収をする』です。

室外機が正常に動かないのであれば、ポンプダウンという作業ができずに、室外機にガスを閉じ込めることができないので、「フロンガス回収容器」と「フロンガス回収機」という機械を持ってきてガスを回収します。

もちろん、この作業は有料ですし、時間も手間もかかりますし、最終的に「フロン破壊」といって、フロンの最終処分工場みたいなところに持って行って正規の手順でフロンを破壊する必要がありますから、金額もかなりの金額になります。

具体的には最低でも3万円はかかります。だからこれは非常に難しい問題なのです。

工事屋さんに「環境の為にフロンを放出しないで欲しい」と言うのは簡単ですが、3万円を払うのは簡単ではありません。

そして、僕の経験上、口では大気汚染とか地球環境とか歯切れの良いことを言っている人に限って、身銭を切らない人が多いです。

「じゃあ、お客様、フロンガス回収という作業が必要になりますので3万円払ってもらえますか?」

とこちらがいえば、「まぁ、仕方ないよね」と言って逃げる人ばかりです。

結局、人間とは勝手な生き物で、地球環境や大気汚染問題はよくないよねと口では言いつつ、本心では懐の3万円の方が大事なんです。

だから戦争は無くならないし、世界平和も訪れないんですよね。

なので、決めるのはお客さん自身になります。

大気放出するか3万円払うか、非常に難しい問題がここにはあります。

一般的なルームエアコンの取外し料金(目安)

一般的なルームエアコン取外し料金はこちらになります。

  • 標準取外し6600円
  • 特殊取外し9900円
  • 窓用エアコン取外し3300円
  • マルチエアコン(内機2台)取外し11000円
  • 室外機が2m以上の場合は特別高所作業6600円

こちらはあくまで目安の金額になりますので、具体的な金額については工事をお願いする工事屋さんに確認してみてください。

順番に解説していきますと、標準取外しはわかるかと思いますが、普通の取外し工事のことです。

室外機が地面置きとか、ベランダ置きの場合はこの「標準取外し工事」になります。

それとは別に「特殊取外し」という工事があります。

特殊取外しには、室内機が2階で室外機が1階にある場合とか、室外機が屋根置き、壁面置き、公団吊などの場合に適用されます。

2階1階おろしの場合ではハシゴを使っての高所作業になりますし、屋根置きの場合は屋根に上がりますし、壁面も公団吊も取り外すのに大変な作業になりますので、「高所作業代も込み」ということで標準の取外し工事よりも3000円ほど割高に料金設定されているところが多いです。

あとは、「特別高所作業」という作業もあります。

例えば、室外機が屋根の上に置いてあり、それを取外して地面まで下ろすのにハシゴで下ろすしかないとかですね、そういう場合は作業員が室外機を肩に担いだりして、室外機を担いだままハシゴを降りなければならない場合もあります。

その場合には特別高所作業適用ということで、一般的には特殊取外し9900円にプラスして6600円くらいの追加料金になるところが多いです。

特別高所作業の適用範囲には室外機の底面が地表から2m以上の高さに設置されている場合に適用されることが多いです。

ですので、室外機が1階と2階の間くらいの高さに壁面設置されている場合などはこの特別高所作業が適用されます。

窓用エアコンは基本的にはドライバーだけで簡単に短時間で外すことができるので、少し安い金額になっています。

3300円くらいが一般的です。

マルチエアコン取り外しというのは、室外機が1台に対して室内機が2台とか3台とか複数あるような機械の取り外し工事のことです。

室内機が2台3台分なので、室外機も普通のものより大きくなっていまして、運搬も2名作業になりますし、室内機を取り外す時にも技術が必要で大変な工事なので、10000円以上の金額になるところが多いと思います。

また、これらの取り外し料金以外にもエアコンの設置状況によってはもっと料金が発生する場合があります。(天井埋込エアコンの取外しなど・・・)

そのような特殊な場合においては、実際に工事をされる工事屋さんに事前見積もりを取られると良いと思います。

では以上になります。
どうもありがとうございました。

Aircon Mediaでは「Air-concierge」(エアコンシェルジュ)をコンセプトに、『10年間の快適な空間』をお約束しています。高品質な工事はもちろん、10年間の製品保証ときめ細やかなアフターサービスを心がけてますので、エアコン工事で失敗したくない方はぜひ、Aircon Mediaにお任せください。

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