どうもこんにちは。
エアコン職人さかなです。
今日はエアコンの『コンセント交換と電圧切替』について、料金とその内容を解説していきますが、まず最初に注意点としてお伝えしておきたいのが、これからお伝えすることは、あくまで一般的な業界標準の話であり、その基準として、大手家電量販店の金額を参考にしているという点です。
なので、当然、依頼する工事屋さんによって、多少、内容や金額が変わることがあると思います。
こちらの記事でお伝えしていることが、実際には「必ずしもそうとは限らない」ということをご了承くださいませ。
よろしくお願いします。
エアコンのコンセント交換の必要性
エアコンのコンセント形状には4つあります。
その理由は、まず対応電圧の違いで、容量の小さいエアコンは100V、容量の大きいエアコンは200Vというように、100V機種と200V機種があるので、100Vコンセントと200Vコンセントで分けられています。
あともう一つは、運転電流の小さいエアコンは15Aコンセント、運転電流の大きいエアコンは20Aコンセント、この電圧と電流の組み合わせにより、4種類のコンセント形状に分かれます。
『エアコンのコンセント形状4種類』
- 100V15A(並行)
- 100V20A(アイエル)
- 200V15A(タンデム)
- 200V20A(エルバー)
コンセント交換の必要がある場合というのは、今、家についているコンセント形状と、新しく取り付けようと思っているエアコンのプラグ形状が違う場合です。
例えば、エアコン本体がアイエルのプラグであれば、並行のコンセントには物理的に挿すことができません。
このように、電圧と電流の違いにより、物理的に形状が違うのでコンセントに挿すことができないので、そのような場合に「コンセント交換」という作業が必要になります。
コンセント交換の料金は大手量販店では2200円で、内容はコンセントをエアコン本体に適応する新品に交換します。
エアコンの電圧切替とは
エアコンには容量に応じて、100V機種と200V機種がありますので、例えば、今、家についているコンセントが100ボルトで、次に新しくつけるエアコンが200ボルトだと電圧切替の必要があります。
厳密には、コンセントの形状も違うので、コンセントも交換する必要があるのですが、とにかく、電圧切替の必要があります。
工事内容は、分電盤でエアコンの専用コンセント回路を特定し、分電盤の中で少し細工をして電圧を切り替えます。
100ボルト→200ボルトもできますし、200ボルト→100ボルトもできます。
所要時間は簡単なもので、1分ほど、大変なもので30分以上かかる場合もあります。
お客さんは大掛かりな工事を想像されるかもしれませんが、有資格者であれば、その場で難なく工事できる内容です。
電圧切替の注意点
電圧切替の注意点は全部で3つあります。
- そもそも電圧切替できない場合
- ブレーカー交換が必要な場合
- 古い分電盤の場合
順番に解説していきます。
電圧切替の注意点その1
『そもそも電圧切替できない場合』
そもそも電圧切替ができないパターンというのは、そんなに多くはないのですが電気契約方式によって不可能な場合があります。
普通の一般家庭であれば、電柱から黒、白、赤、3本の電線が家に引き込まれていて、最大で200ボルトの電圧がかかっています。
しかし、古い住宅などでは、電柱から黒、白、だけの2本の電線が家に引き込まれている場合があります。
この場合は、「単相2線式」と言って、最大でも100ボルトまでの電圧しか取り出すことができません。
なので例えば、「単相2線式」の住宅なのに200ボルトのエアコンを購入してしまうと、そもそもエアコンを動かすことができなくなりますので注意です。
今はもうほとんど「単相2線式」は普及していなくて、95%以上は「単相3線式」になっているのですが、田舎の古い住宅などでは、まだ「単相2線式」を見ることがあります。
その場合は、電柱からの引き込み線を3線式に変更するか、100ボルトのエアコンに機種変更するかどちらかになります。
電柱からの引き込み線を変更するのには、最低でも10万円くらいはかかると思っていた方がいいと思います。
電圧切替の注意点その2
『回路ブレーカー交換が必要な場合』
例えば、100ボルトから200ボルトに電圧切替したいとします。
この時に注意しなければならないのが、100ボルト用のブレーカーと200ボルト用のブレーカーがあるということです。
もちろん、2種類あるということは、100ボルト用のブレーカーには200ボルトの電圧を印加する事ができないという事です。
そのような時には、「回路ブレーカー交換」が必要になります。
100ボルト用のブレーカーのままでは使えないので、200ボルト用のブレーカーに変更する工事です。この時の料金は、大手量販店で4400円かかります。(電圧切替含む)
逆に、200ボルト用のブレーカーには、100ボルトの電圧をかけても問題ありません。
ちょっと細かい電気のルールですが、お客さんにはしっかりと理解していただかないといけない事ですので、そのような「ブレーカー交換」の必要性も知っておいてください。
電圧切替の注意点その3
『古い分電盤の場合』
分電盤が古いと、「銅バー」というシステムではないので、分電盤の中でかなり細工をしなければならない時があります。
つまり、そのままでは電圧切替ができないので、中身を少し改造するとでも言いましょうか、主幹ブレーカーから小ブレーカーに枝分かれする電線を、全てやり変えたりする大工事になります。
この場合、たかが電圧切替というわけにもいかず、30分以上停電をして工事することになりますし、料金もただの電圧切替2200円ではなく、電圧切替料2200円プラス、電気工事代5500円プラス材料代と言ったところだと思います。
僕なんかだと、もういっそのこと分電盤ごと新しく交換したいと思ってしまいます。
それくらい古い分電盤って扱いにくいし、何かあった時に大変だし、とっくに耐用年数もすぎてるので、新しい分電盤に交換しておいた方が安心なんですよね。
ちなみに分電盤交換には55000円〜と思っていてください。
以上、コンセント交換と電圧切替についてでした。
最後までお読みいただいてありがとうございました。
Aircon Mediaでは「Air-concierge」(エアコンシェルジュ)をコンセプトに、『10年間の快適な空間』をお約束しています。高品質な工事はもちろん、10年間の製品保証ときめ細やかなアフターサービスを心がけてますので、エアコン工事で失敗したくない方はぜひ、Aircon Mediaにお任せください。