どうもこんにちは。
エアコン施工職人さかなです。
今日は、最新のエアコンを各メーカーの特徴も合わせてご紹介していきます。
メーカーは自分たちにとって良いことしか言いませんし、量販店の販売員も都合のいいことしか言いませんので、最も消費者の立場に近い施工職人の意見を参考にしてみてください。
ぜひ、最適なエアコンを選ぶための、一つの判断材料にしていただきたいと思います。
それでは早速行ってみましょう!
エアコン施工職人が教える『本当のエアコンの選び方』です。
※多少、行き過ぎた表現がありますが、あくまで個人的な意見ですので、絶対に参考程度にとどめておいてくださいね!
ダイキンの新製品「うるさらX」(RXシリーズ)
僕はダイキンが大好きです。
うるさらの取り付け工事は一番嫌いですが、自分の家にエアコンをつけるならダイキンか三菱電機だと思います。
このサイトでもかなり「ダイキン押し」をしていますが、それは単純に製品として「良い」と思うからなんですね。
プロの目から見て、やっぱりダイキンが群を抜いていると思いますね。
その理由をこれから解説していきます。
まず、今年のダイキンの新製品で目新しい機能というのはなさそうです。笑
ダイキンの公式サイトから情報を探ってきましたが、従来の製品からそれほど大きく変わっている点はないので、これまでの機能のおさらいという意味も含め、ダイキン独自の特徴を解説していきたいと思います。
まず、ダイキンの製品の特徴として、以下のような機能が搭載されています。
- うるおい加湿
- 吸排気換気
- 足元暖房気流
- ストリーマ
順番に解説していきます。
何と言ってもダイキンは「加湿機能」!
ダイキンのエアコンの特徴としては、まず何と言っても加湿機能でしょう!
これは絶対にはずせません。笑
ダイキンの「加湿機能」というのは、数あるエアコンメーカーの中でも、ダイキンだけが搭載している機能で冬場などの乾燥する時期に、暖房をかけながら加湿も行ってくれるという機能です。※追記:パナソニックも日立も加湿始めたってよ。
冬場は空気が乾燥している上に、暖房をかけるとさらにお部屋の湿度は下がりますから、お肌が乾燥したり、喉が乾燥したりとあまり体に嬉しくないことが起こります。
空気が乾燥するという理由で冬はエアコンを使わないという人もいるくらいですから、そんな冬場のエアコンの悩みを一気に解決してしまった機能だと言えます。
しかも無水給水と言って、普通の加湿器と違って室外機から屋外の空気中の水分を集めて室内機に送り込む仕組みですから、一切、水を汲んできたり給水したりっていう手間がありません。
もうこの「うるさら」があるだけで、加湿器はいらなくなってしまうんですね。
この機能は本当にすごい機能だと思います。
個人的にはエアコン史上最高の発明!?だと思いますね。笑
他のメーカーも、いろんな機能を開発してはいるのですが、やはり、空調専門メーカーのダイキンは一味違うんですね。
他のメーカーが、要りそうで要らない機能ばかり開発する中で、エアコンという家電に革命を起こしてしまったのがダイキンなんです。
ということで、〝うるさら〟は超オススメ機能ですし、ダイキンにしかない機能なので、僕は個人的にダイキンをおすすめします。(パナソニックも始めたってよ)
吸排気換気
新型コロナウイルスの蔓延によって、屋内の換気需要が高まったので、換気ができるようになりました。
これまでのうるさらは屋外の空気を屋内に取り込む吸気がメインだったイメージがあるので、排気換気もできるということで、ちょっと換気能力が上がっているみたいですね。
リモコンにも「換気」ボタンが新しく増えました。
足元暖房気流
足元暖房気流という機能は、暖房をかけた時にエアコンの真下に風を送り、足元だけに暖かい風がいくような機能です。
とは言ったものの、こういう機能は他のメーカーにも似たようなものがあるので、特にダイキンだからどうとかいう機能でもなさそうですが、真下に風を送ることができるのは今のところダイキンだけみたいです。
ストリーマ機能
ストリーマという機能は、エアコン内部でプラズマ放電を行い、カビや花粉、ダニのフン、死骸などのアレル物質を取り除くという機能で、エアコン内部も綺麗にしてくれるし、エアコンから出る風も綺麗にしてくれる機能・・・
らしいのですが、その信憑性はかなり疑わしいです。笑
ダイキンのエアコンも取り外したりしていますが、ストリーマ機能が付いていても、やっぱり中はカビだらけだしホコリまみれなんですよね。笑
多少は何かしらの効果があるのかもしれませんが、個人的にはあまり購入理由にはならないかと思います。
エアコンに限らず、家電業界ではこういう「無駄な機能」「信憑性が乏しい機能」というのを無理やり追加して、本体単価を上げる戦略が流行っています。
エアコン業界では、「空気をきれいにしますよ〜」とか言って、『〇〇クリーン機能』みたいな仰々しいネーミングで、消費者を騙すような企業ばかりです。
そうやって、騙される人がいるから、企業も頑張って「胡散臭い機能」を次から次に開発して、さらに被害者を拡大していくんですね。
もう、そういう流れは気持ち悪いからやめましょう。笑
僕はエアコン業界に長いこといますが、エアコン業界のそういうところが本当に嫌いで、その問題解決には、消費者自身がエアコン業界の裏の顔を知る必要があると思っています。
だから、僕はこのサイトを立ち上げ、メーカーも販売店も『絶対に口に出さない真実』というものをお伝えしているんです。
すいません、ちょっと、熱くなっちゃいましたね・・・。はい、次行きます。
risora(リソラ)も出るよ〜
エアコンの機能の話ではないのですが、ダイキンがまた新しい取り組みを始めています。
『risora(リソラ)』
これからのエアコンはインテリアにも合ったものが求められるのでしょうか?
各メーカーが白一色で統一する中、さすがダイキンですね、新しいことに挑戦するのはいつもダイキンなんです。
昔、パナソニックがちょこっとだけ、白以外のカラーバリエーションを作ったことがあるのですが見事に大コケしました。笑
しかし、ダイキンは本格的に、このカラーバリエーションを採用していくみたいです。
今後、どうなるかはわかりませんが、今の時代ならニーズはあると思いますし、何より製品自体の質もいいですし個人的には結構ヒットすると思ってます。
で、パナソニックあたりが真似し始めて、エアコン業界的にカラーを選べるスタイルが当たり前になる時代が来るでしょう。
やはりダイキンは企業戦略もかっこいいですね!笑
シャープの新製品(P-Xシリーズ)
続いてシャープですが、シャープのオリジナル機能としては、『プラズマクラスター』という機能がありますが、これも従来通りというか、特に今年の新機能ということでもありません。
でも、一応解説しておきますね。
プラズマクラスター
シャープがいちばん力を入れているのが、この「プラズマクラスター」機能です。
今年の製品では、「プラズマクラスターNEXT」とかいうネーミングに変わっていますね。
まぁ、「パワーアップして登場!」的なアピールだと思うのですが、そもそもプラズマクラスターってなんなんでしょうか?
公式サイトによると、
『プラズマクラスターは自然界に存在するのと同じプラスとマイナスのイオン。濃度を高めても安全性が確認された空気を浄化するシャープ独自の技術です。濃度を高めることで、空気の浄化、消臭に加え、フェイスケアや静電気抑制などの効果を実証してきました。人も空気も、健やかであり続けるために。プラズマクラスターにできることが、広がっています。』
(引用:http://www.sharp.co.jp/plasmacluster/)
ということで、まぁ、原理はよくわかりませんが空気をきれいにして、消臭効果もあり、フェイスケアにもなって静電気も抑制できると。
そういうことらしいのですが、個人的にはそのプラズマクラスター効果を実感したことはありません。笑
言い方は悪いですが、自社の家電を売るための一つの武器を無理やり作ったといいますか、
家電に付加価値をつけるための企業戦略って感じですね。
実際はどこまでその効果があるなんてわからないし、今の家電業界はこういう「言ったもん勝ち」みたいな風潮があります。
公式サイトでは、プラスイオンとマイナスイオンが空気中のゴミに付着して、その中のタンパク質と結合するイメージ動画が公開されてますが、空気をきれいにする根拠としてはかなり弱いと思います。笑
もう、「なんとなく良さそうな機能」として見せたいだけなんじゃ・・・?消費者を騙す気満々なんじゃないか・・・?
ちなみにプラズマクラスターNEXTは、50000個/㎤以上にイオン濃度を高めたらしいです。
こういうのって目に見えないし、効果も実感できないし、どこまでが本当なのかはわからないですよね。
そんな怪しい部分にも、当然、機能代金が商品価格に上乗せされているわけで、そんなものにお金を払ってしまう消費者側が変わらないといけないような気がします。
ぜひ、消費者一人一人がインテリジェンスを高めて、家電業界の「無駄な機能」という風潮をなくしましょう!
空気清浄機と呼べる唯一のエアコン
『N-Pシリーズ』
こちらは僕も実際に購入してバラバラに分解して調べたのですが、確かに空気清浄機と呼べる唯一のエアコンだと思います。
エアコンなのですが、中身は空気清浄機とエアコンを合体させたような中身になっていて、普通のエアコンのフィルターとは違って、空気清浄機に使用される分厚いフィルターがついていますので、これは間違いなく空気を綺麗にしてくれると思います。
エアコンという垣根を越えた新しいエアコンと言ってもいいと思いますね。
もし興味がある方は分解動画もありますのでご覧くださいませ。
パナソニックの新製品「エオリア」(LX・Xシリーズ)
「エオリア」っていうのは、パナソニック製エアコンの「ブランド名」みたいなものですが、今年はついにパナソニックが加湿換気機能を追加してきました。
これまではダイキンだけの機能だったのですが、これで加湿換気機能を持ったエアコンを作っているのがダイキンとパナソニックの2社になりました。
仕組みもダイキンと全く同じで、屋外の空気中の水分を集めてきて屋内に加湿するというもので、同時に換気もできるという代物になっています。
業界の人間からすると、ついにパナソニックが勝負に出てきたな!という感じがしますね。
実はパナソニックとダイキンは国内シェアで熾烈な競争をしていて、これまではパナソニックが国内シェア1位だったのですが、近年、ついにダイキンが国内シェアNo.1の座を獲得しまして、パナソニックは王座陥落したところだったのです。
そんな状況の中、ダイキンだけが持っていた機能をパクって、恥も外聞もなく加湿機能を追加してきたところにパナソニックの泥臭さを感じますね。笑
他の機能としては、公式サイトで確認すると、ナノイーX、ナノイー送風、お出かけクリーン、ホコリレスコーティング、オートクリーンシステム、フィルターお掃除ロボ、内部クリーン、カビみはり、Ag+除菌フィルター、とか色々と書かれていますが、パナソニック独自の機能といえば、『ナノイー』と『ホコリ自動排出機能』くらいでしょうか。
で、そもそもパナソニックが力を入れている『ナノイー』とはなんなのか?『ホコリ自動排出機能』とはなんなのか?解説していきたいと思います。
ナノイーとは?謎のナノイーXとは?
どうやら、シャープの『プラズマクラスター』と同じような感じらしいです。
OHラジカルという謎の微粒子イオンが、空気中の菌の水素を抜き取って除菌してくれると。そういうことみたいです。笑
で、「ナノイーX」になると「ナノイー」の10倍の量のOHラジカルが出ると。
まぁ、シャープもパナソニックも揃いも揃って同じようなこと言ってますよね。〝パナソニック・・あなたもなのね・・・〟って感じですよね。除菌したからどうなんですか?って話ですよね。はい、もうこれくらいにしておきます。
ホコリ自動排出機能について
以前は各社とも、お掃除ロボが自動でお掃除してくれて、さらに、その回収してきたホコリを屋外に排出する機能があったのですが、現在は、その機能を搭載しているのはパナソニックだけです。
特許とか、そういうところの話だと思うのですが、パナソニックの言い分としては、「ホコリを自動で屋外に排出するので一切のメンテナンスがいらない」ということを謳い文句にしています。
これを聞いて、「え?お掃除ロボが勝手にお掃除してくれるんだから、もともとメンテナンスなんてしなくていいんじゃないの?」と思われる方もいるかもしれません。
ですが、お掃除ロボというのは、フィルターのホコリを掃除はしてくれますが、その掃除したホコリは「ダストボックス」っていうところに溜まっていくんです。
で、その溜まったホコリは定期的に人間の手で捨てないと、どんどんホコリがたまっていってしまって、結局、お掃除ロボが壊れてしまうんですね。
その「ダストボックス」っていうシステムすら知らない人が大半なのですが、とにかく、お掃除ロボ付きエアコンであっても、定期的に「ホコリを捨てる」っていうメンテナンスは最低限やらないとダメです。
そこで、パナソニックの「ホコリ自動排出機能」であれば、お掃除ロボが回収してきたホコリを自動的に屋外に排出してくれるので、「完全にメンテナンスが必要ない機種」ということで、一応、他のメーカーにはない独自性が生まれているんですね。
だがしかし!
しかしですね、この「ホコリ自動排出機能」には大きな落とし穴があって、それは、「ホコリ排出ホースの中でホコリが詰まる現象」がよく起こるってことです。
僕はエアコンの取り換え工事もよくやっているので、このホコリ排出機能つきエアコンも取り外して処分することがあるのですが、ほぼ99%ホコリがつまってます。笑
エアコンの寿命はだいたい10年くらいと言われてますから、10年も排出し続けられないんですよね。
だいたい数年でホースがつまって、屋外に排出されなくなって、それでどんどんホースにホコリがたまっていって、結局、最後にはお掃除ロボにホコリが干渉しだして、ロボ自体が壊れちゃうんですね。
これは完全に個人的な見解ですが、エアコン寿命である10年もの間、お掃除ロボが健在であることのほうが珍しいです。
だいたい10年経たずに壊れるのがオチです。そして、このホコリ排出機能つきのお掃除ロボの方が確率的に壊れやすい傾向にあると思います。
これまでに、何百台とホコリ排出機能つきエアコンを取り外してきましたが、どれもこれも決まってホコリがつまっていました。笑
メーカーはどう言うかわかりませんが、これは長年、エアコン職人をやってきてありのままの事実をお伝えしているだけです。
99%は確実に詰まっています。
詰まっていなかったパターンはこれまでに一回もありませんでした。
つまり、僕や他のエアコン職人の経験からも言えることですが、「ゴミ機能」ということが言えるんじゃないかと思います。
ゴミを出す前に、そのゴミ機能を無くせよと。これはメーカーも販売店も絶対に言わないことですが、間違いのない事実です。
販売店の店員さんなんて、その事実すらきっと知らないでしょう。
メーカーに言われるままに、「一切のお手入れが必要ありませんよ」とか言って販売しているんです。
消費者が誰の意見を採用するかは自由ですが、僕は、一番現場のことをわかっているのは職人だと思うし、一番消費者の立場のことをわかっているのも職人だと思います。
※2022年追記:ちなみにパナソニックの換気機能ですが、排出ホースが詰まるからなのか?現在はダストボックス方式に切り替えができるようになりました。(じゃあ初めから要らんやんけ)
三菱電機の新製品「霧ヶ峰」(FZシリーズ)
三菱電機も最新機種だからといって、特別な新機能は発表していません。
ですので、また独自機能を解説しようと思うのですが、三菱電機の独自機能といえば『ムーブアイ』と『パーソナルツインバロー』です。
ムーブアイとパーソナルツインバロー
『ムーブアイ』というのは公式サイトによると、センサーで部屋の間取りや室内の温度差や、人を感知してその体温まで計るというもの。
〝暑がりさんと寒がりさんの霧ヶ峰〟っていうテレビCMをやっていましたが、この『ムーブアイ』で人の手足の温度を計り、手足が冷えている人には暖かい風を強めに送って、手足が冷えていない人には弱めの風を送るとか、そういう、2つの気流を生み出すのが『パーソナルツインバロー』です。
そして、近年は新たに、『ムーブアイmirA.I(ミライ)』などというネーミングで、『ムーブアイ』にA.I機能がついたらしいです。
外気温を計測しながらお部屋を常に一定の温度に保つという機能らしく、お部屋の温まりやすい場所や冷えやすい場所を感知したりして、部屋が冷えてから温めるのではなく、あらかじめ外気が冷え込むタイミング、お部屋の冷えやすい場所を予測してそこに冷える前に温風を当てておく。
そんなことができるみたいです。
ちょっとした「予測機能」みたいな感じでしょうか。
ムーブアイに関しては、僕もいつも実験しているのですが、「人」をちゃんと感知しているかどうか?かなり怪しい挙動があります。
人を感知して人に風を当てなかったりできるみたいなのですが、いつも試運転している時に実験しているのですが、普通に風にあたります。ゴミ機能です。
僕は別にエアコンなんて冷えて温まればなんでもいいので、ムーブアイとかいらないんですけどちゃんと機能しているな!と感じたことがないので、僕の使い方が悪かったのでしょうか?
しかも、公式サイトにもありますが、人の形や手足の温度まで計って、寒がっている人を感知して、「その人にだけ強い温風を当てる」というのはちょっと疑問が残りました。
というのも、エアコンって大体、部屋の隅につけるじゃないですか。
このFZやZシリーズってリビング用だと思うので、普通の人はリビングにつけると思うんです。
で、リビングのど真ん中にエアコンが付いていればいいですが、普通は部屋の隅に取り付けることが多いです。
日本の建築の設計上、リビングの真ん中につけるよりは部屋の隅につけることの方が圧倒的に多いです。
このFZも何度か取り付けしたことがありますがこれまでつけたのは全部部屋の隅でした。
そうすると、風向というのはエアコンに対して人のいる方向は、右か左のどちらかに傾くわけですから、どちらかに偏るということは2つの気流の意味がなくなるのでは?という疑問ですね。
それにですね、仮に部屋の真ん中にエアコンを設置したとしましょう。
で、この『ムーブアイ』と『パーソナルツインバロー』が機能するパターンっていうのは、正面に寒がりな人と暑がりな人の2人がいて、その2人が、ある程度離れていないとダメなんです。
例えば、リビングでソファに座ってテレビを見ていて、2人が近い距離にいたらもうそこで試合終了じゃないですか。
例えば、エアコンの正面で、2人が垂直方向に並んだ状態だったらもう試合終了じゃないですか。
それに、2つの気流と言っていますがエアコン上部にでかいファンが2つ付いてるだけなので、そのファンを別々に稼働させたところでどこまでその気流を独立させることができるかかなり疑問です。
僕も初めてFZシリーズを取り付けた時にどんなもんか試しに実験してみましたが、左右で気流の違いすら感じることはできませんでした。
そして、そもそもですね、そもそも「暑がり」と「寒がり」っていう前提がないと意味がないわけで、同じ体感温度を持っている人同士では意味がないし3人以上の場合も意味がないです。
それにそれに、このFZシリーズはエアコンの分解洗浄ができません。
エアコンは、よく使うところでは3年〜5年に一回くらいは分解洗浄をしたほうがいいのですが、でも、このFZシリーズはどうやって洗うのかわかりません。笑
少なくとも僕はやったこともないし、多分、簡単には分解できないし、分解できる職人を探すほうが難しいでしょう。
というか、やれるかどうかもわからないし、僕は依頼が来たら断ります。笑
そして、そういう職人は多いと思います。
職人には断る権利がありますから、下手に分解して元に戻せなくなったり壊れたりすると弁償する羽目になるので、そんなことをするくらいなら、「最初から受けない」っていう人は多いはずです。
僕もちょっと分解してみましたが、あまりにも普通のエアコンと作りが違いすぎて断念しました。笑
あくまで個人的予測ですが、こういう「奇をてらった商品」というのはだいたい数年で消えます。
これまでも、各メーカーがいろんな「変わった商品」を開発してきましたが、根本的に、人の役に立っていなければ売れないんですよね。
「役に立つ機能」
これがないと、いくら目新しい商品を出したところで、ロングセラーにはならないし、結局、商品開発費や設備投資費だけがかさんで、赤字で打ち切り。ってことになります。
三菱電機のこのFZシリーズもこれまでの変な商品と同じような匂いがします。
もし壊れても修理ができない、部品がない。
そんなことになりそうなので、購入検討の際は、多少、慎重になることをおすすめします。
※2022年追記:
僕が取付したFZシリーズで結露による室内機水漏れが発生しました。症状は、エアコンの配管が全て水浸しになる結露で、お部屋の壁紙がカビで腐食し、さらにメーカーのサービスマンは工事が悪いとの結論で、こちらでクロス張り替え費用を全額負担しました。そして、メーカーは室内機にも異常があるとのことで、自分達で取り外しして自社に持ち帰り、エアコン本体代金はお客さんに返金していました。エアコン本体に問題があると認めて持ち帰って返金しているのに、壁紙は機械側の責任ではないとのことで僕が弁償しました。三菱は責任逃れします。絶対に買わないでください。
(配管が全て結露してカビだらけになっています)
富士通の新製品「ノクリア」(Z、Xシリーズ)
富士通の独自機能には、『デュアルブラスター』っていう機能と『プラズマクリーン』っていう機能があります。
デュアルブラスター
『デュアルブラスター』の説明を公式サイトで調べてみたのですが、正直、何を言っているのかよくわかりませんでした。
この『デュアルブラスター』っていうのは、通常のエアコンのファン以外にエアコンの両サイドにもファンが付いている構造になっていて、冷風や温風と同時に、室温風も送ることができ、温度と速さの違う2種類の気流でお部屋全体をムラなく快適にできるらしいです。
・冬は足元から暖かく
・夏はムラなく涼しく
って書いてありますけど、実際どうなんでしょうか?
個人的には、暖房なら風を下向きにすれば足元は暖かくなるし、冷房なら風を上向きにしていればいいと思います。
正直、「両サイドの送風ファンいる?」って感じです。笑
プロの職人たちも「両サイドのファンの意味なんてねーだろ!」って、みんな言っています。笑
エアコンなんて、基本的に上下左右のわずかな範囲にしか風向が調節できないんだから、そんな狭い範囲で2種類の気流とか言って頑張っところでそんなに変わらないのがオチです。
個人的には「ゴミ機能」認定ですね。
プラズマクリーン
続いて、『プラズマクリーン』っていう空気清浄機能みたいなものも付いていますが、もうここまでお読みいただいてたらわかりますよね?笑
これも他のメーカーがこぞって空気清浄機能をつけ始めたので、自社の製品だけ空気清浄機能がないと差別化されてしまうので、「とりあえず付けてみました」程度のものだと思ってください。
その証拠に、こちらを見てもらえればわかると思いますが、
お部屋全体の空気をきれいにするのに、こんなに小さい部品でどうにかなるわけねーだろって感じですよね。
エアコンというのは上部から空気を吸い込んで、下から吐き出す仕組みですが、この画像で見てみると、明らかに吸い込み部の面積の方が大きいので、多少、有害物質を吸着したところで、ほとんどの空気は清浄されずそのまま吹き出し口から出てくることになります。
しかも、フィルターも何もないので、吸着した有害物質はどうなるのでしょうか?本当に無駄な機能だとしか思えません・・・。
日立の新製品「白くまくん」(Xシリーズ)
日立の独自機能としては、
- 熱交換器自動お掃除(凍結洗浄)
- ファン自動お掃除
- ステンレス水受け皿
- 暮らしカメラA.I
というところが他のメーカーにはない機能だと思います。
そして、僕が一番注目しているのは、『熱交換器自動お掃除(凍結洗浄)』です!
熱交換器自動お掃除(凍結洗浄)
最初に、この機能を耳にした時は、「おぉ!日立が勝負に出たな!」と思いました。笑
というのも、エアコンの設計上の一番の問題点は『熱交換器』なんです。
エアコンで一番汚れる所、一番メンテナンスしなければならないのは「熱交換器」であり、その下にある「ドレンパン」なんです。
ちょっと専門的な話になってしまいますが、エアコンの室内機の中には「熱交換器」という部品があって、これは別名「アルミフィン」っていうんですけど、アルミでできた薄いカミソリみたいな板が何十枚と層になっているんですね。
で、冷房運転などをしていると、このアルミフィンに結露水がつくんですね。
銅管の中を冷たいガスが通り抜けるので、周りの空気が冷やされて水滴がつくんですね。
その水滴がついた所に、エアコン上部の吸い込み口から空気が吸い込まれて、その空気に含まれているホコリとかがそのアルミフィンに付着するんです。
しかし、そのアルミフィンっていうのは、カミソリみたいに薄いアルミの板が何層にもなっているので、簡単には掃除ができないんです。
雑巾で拭こうものなら、雑巾がズタボロに敗れるし、間違って手を触れてしまったらすぐに流血します。
しかも奥の奥の方までカビが繁殖しているので、その奥まで掃除しようと思っても絶対に無理なんです。
エアコンというのはこのアルミフィンがある限り、構造的な欠陥を抱えている製品なんですね。
ホコリやダニが水滴に付着して、それを養分としてカビが繁殖して、またそこに水滴がついて・・・って感じで、どんどんカビが繁殖していくんです。
エアコンをしばらく使っていると、だんだん風がカビ臭くなるのはこういう理由からなんですね。
つまり、エアコンの内部というのは汚れていくばかりで、一向に掃除することができないんです。
唯一、掃除する手段としては『エアコン分解クリーニング』です。
エアコンを分解し、アルミフィンを露わにして、専用の高圧洗浄機で専用の薬品を使って洗浄することでこの繁殖したカビ共を綺麗に洗い流すことができます。
だから、エアコンというのは構造的に問題があるので、リビングなどのよく使うところでは、3年〜5年に一回は分解クリーニングをしたほうがいいんです。
そして、それはお掃除ロボが付いているとか付いていないとかは関係ありません。
お掃除ロボっていうのは、あくまで『フィルター』に付着したホコリを掃除するだけであって「アルミフィン」まで掃除してくれるわけではありませんので、肝心の一番掃除しなければならないところはどんなエアコンでもどんどん汚れていくんです。(だからお掃除機能なんて本当に無意味なんです)
一応、そういう背景があるとして、日立はなんとその汚れの根本である『熱交換器』に手をつけてきたんですね。
これまでも、各メーカーそれぞれ、熱交換器のカビ問題に取り組んできたのですが、他のメーカーがやっているのは「熱を出して殺菌する」っていう方法なんですね。
まぁ、カビがどこまで熱に弱いのか知りませんが、熱交換器を55℃くらいまで熱してカビを殺す。
っていう機能はこれまでにありましたが、しかし、僕は疑問に思っていたんですよね。笑
「熱したくらいじゃ何も変わんねーだろ」って思ってました。
だって、熱しても汚れは落ちませんからね。
熱する前と何も変わらないので、ただ電気代の無駄なんじゃないかと思っていたわけです。
しかし、ここに来て、日立がなんと冷結洗浄するというではありませんか!
これは多分、熱よりも効果があると思います。
冷結すると、若干ホコリとかカビがアルミフィンから浮きますので、多分、何もしないよりは綺麗になると思います。
あとは、どれだけ効果があるのか?っていうところが大きな問題だと思いますが、これに関しては、これから『要注目』していきたいと思います。
多分、発売開始してから、3年後とかにはある程度汚れた現物を拝むことができますので、この『熱交換器自動お掃除(凍結洗浄)』が実際に効果があるのか?普通のエアコンと比べて、どれくらい汚れがたまらないのか?検証を重ねていきたいと思います。
また、データが集まったら報告しますね。一応、気になる機能でした!
※追記
友人の家にこちらの凍結洗浄エアコンがついておりますので、経過報告です!現在3年経過、アルミフィンは明らかにキレイです!この凍結洗浄の効果はかなりあると見ています!また友人宅のエアコンを随時チェックしていこうと思います!よろしくお願いします!
ファン自動お掃除
こちらの「ファン自動お掃除」もなかなかびっくりな機能です。
なんと、ファンに付着するカビとか埃をブラシで掃除して、そのブラシに残った汚れを凍結洗浄の水で洗い流すというのです。
これは、実際にエアコンの仕組みを理解している方でなければ、どれだけすごいことをやっているのかわからないと思いますが、とにかくプロの目から見てもこれはすごいです。
実際にどれだけ綺麗になるのか?ということについては経過観察が必要ですが、僕はこの日立の「とにかく汚れないエアコン作り!」という挑戦を大きく評価します。
「お前は一体誰だよ」と突っ込まれそうなくらい上から目線ですが、この日立のエアコン開発チームの心意気というか、全力で『汚れないエアコン作り』をやっている姿が目に浮かびます。
素晴らしいと思います。これからが楽しみですね。
ステンレス水受け皿
続いて、『ステンレス水受け皿』についてですが、日立はルーバーにもステンレスを使っていますし、エアコン内部にもよくステンレスを使っています。
ステンレスの方が普通の樹脂よりもカビの発生が抑えられると思います。
先ほどの『熱交換器自動お掃除(凍結洗浄)』といい、僕は個人的に、日立はエアコンメーカーの中では最も、エアコン内部の「清潔さ」っていうことを真剣に考えているメーカーだと思います。
各社とも、取って付けたような「ゴミ機能」で消費者を騙してますが、僕はこういう、「日立の企業としての姿勢」が好きなんです。
熱交換器に手をつけたのもそうだし、エアコンの見えない部分の部品にもこだわっているところもそうです。
こういうところに、その企業の本質とか開発者の想いとか、どれだけ消費者のことを考えているかっていうのが視えるんですね。
日立も大好きです。
くらしカメラA.I
続いて、『くらしカメラA.I』ですが、こちらは三菱電機の「ムーブアイ」と同じような機能ですが、僕は個人的には『暮らしカメラ』の方が精度は高いような気がしてます。
日立のカメラって4つくらい付いてるんですよね。笑
「温度カメラ」と「画像カメラ」と「近赤外線LED」が2つついてるんです。
人感知はもちろんのこと、部屋形状や部屋のインテリアまでも感知するし、日立はルーバーフラップ(羽根)も4枚あるんですよね。
大きいの1枚と、小さいのが3枚。だから、全メーカ中、最も精度の高い送風ができるはずです。(たぶん。笑)
日立はあまり修理に行くこともないし、うーん、やっぱり日立もいいですねぇ・・・。
東芝の新製品「大清快」(H-DTシリーズ)
東芝はこれといって特徴の無いメーカーなのですが、他のメーカには無いオリジナル機能としては、
- プラズマ空清
- 楽ダストボックス
の2つかなと思います。
『プラズマ空清』はもういいですよね。苦笑
「ゴミ機能」です。
『楽ダストボックス』っていうのは、お掃除ロボがフィルターについたホコリを掃除してきて、それをダストボックスに溜めていくのですが、そのダストボックスを取り出すことなく、エアコンの下のところに空いてる穴から掃除機で直接吸えるっていう機能です。笑
専用のノズルがあって、それを掃除機に装着して、「ズゴォォ〜」って吸います。笑
ただそれだけの機能です。
最新型エアコン メーカー別オリジナル機能の解説まとめと総括
ということでいかがでしたでしょうか?
かなり個人的な主観にまみれていますので、話半分で聞いてもらえたら嬉しいです。
しかし、メーカーも販売店も口には出さない事実をお伝えできたのではないかと思います。
ちゃんと調べてもらえればわかると思いますが、『〇〇清浄機能』っていうのは本当に意味がないので、ご自身でちゃんと調べて、何がどう意味がないのか知ってくださいね。
消費者が知識をつけることが、エアコン業界の健全化、家電業界の健全化につながり、消費者をだますような企業の衰退につながっていきます。
「4Kテレビ」とかも出てますけど、そもそも、今は4K放送自体流れていませんからね。
現在は、スカパーの一部のプレミアム放送とBSの一部でしか4K放送は見ることができません。
家電業界とか家電量販店はいつもグルになって消費者を騙しています。
正しい知識を身につけ、「ダイキン」や「日立」のような、消費者のことをちゃんと考えてくれる企業を「応援する」という気持ちで商品を購入してもらいたいと思います。
お金は言ってみれば「投票券」ですから、自分が「良い」と思う企業に投票するようにしませんか?
消費者がみんな、そういう気持ちでお金を使うようになれば、世の中にどんどん正しい企業が増えていき、そうすれば世の中もどんどん良くなっていくと思います。
ということで話が逸れましたが、以上、エアコンの話でした!ありがとうございました!
Aircon Mediaでは「Air-concierge」(エアコンシェルジュ)をコンセプトに、『10年間の快適な空間』をお約束しています。高品質な工事はもちろん、10年間の製品保証ときめ細やかなアフターサービスを心がけてますので、エアコン工事で失敗したくない方はぜひ、Aircon Mediaにお任せください。