どうもこんにちは。
プロのエアコン施工職人さかなです。
今日は、『エアコンの壊れにくいメーカー』ということについて、個人的な意見を述べさせていただきます。
メーカーは自分たちにとって良いことしか言いませんし、量販店の販売員も都合のいいことしか言いませんので、最も消費者の立場に近い施工職人の意見を参考にしてみてください。
それでは早速行ってみましょう!
エアコン施工職人が教える、
『本当のエアコンの選び方』です。
※多少、行き過ぎた表現がありますが、
あくまで個人的な意見ですので、
絶対に参考程度にとどめておいてくださいね!
検索エンジンというデータをつかって検証する
まず、エアコン職人の個人的な意見は置いておいて、客観的なデータを集めてみようと思います。
その方法は、『検索エンジンのキーワードヒット件数』で算出してみます。
例えば、「エアコン 故障 〇〇(メーカー)」で検索をかけた時に、その検索結果の件数が多ければ多いほど、インターネット上でこの言葉が使われている件数が多いということであり、それは、イコール「世の中の人がどれだけそのキーワードをつぶやいているか」ということのデータになります。
ツイッターやSNS、ブログやどこかの掲示板で「エアコンが故障した?」っていうつぶやきを拾い出すイメージですね。
あくまでキーワードなので、正確なデータにはなりませんが、「世の中の人がどれだけその言葉をつぶやいたか」がわかれば、かなり信頼度の高いデータになるはずです。
では早速検証していきましょう。
『エアコン 故障 〇〇(メーカー)』で検索!
まず、その検索候補のエアコンメーカーですが、エアコンメーカーというのは実は結構な数があって、誰も名前すら聞いたことのないようなメーカーや海外メーカー、東邦ガスなんかもエアコンを製造していますので、それらを全部含めてしまうととんでもないことになるので、ここでは日本の大手主要メーカー10社を選出して検証していきたいと思います。
その大手主要メーカー10社はこちらです。
- ダイキン
- パナソニック
- 三菱電機
- 日立
- 三菱重工
- シャープ
- 東芝
- 富士通
- コロナ
- アイリスオーヤマ
ちなみに、エアコン業界の国内シェアのデータはこちら。
2位 パナソニック(18%)
3位 三菱電機(15%)
4位 日立(14%)
5位 富士通(10%)
以下、その他(24.3%)・・・
というシェアになっています。
こちらの国内シェア率を踏まえ、『エアコン 故障 〇〇(メーカー)』で検索をかけた時の検索結果はこちら。(2022年現在)
パナソニック 3,190,000件
日立 2,910,000件
東芝 2,490,000件
三菱電機 2,110,000件
三菱重工 1,980,000件
ダイキン 1,960,000件
シャープ 1,930,000件
アイリスオーヤマ 1,730,000件
富士通 963,000件
単純に考えて、コロナが最も『故障』というキーワードが使われていますし、国内シェア=販売台数もそれほどないことから、一番壊れやすいメーカーなのかもしれません。
逆に、ダイキンは国内トップシェアなのにも関わらず、検索キーワードが少ないので、壊れにくいということなのかもしれません。
続いて、『エアコン 壊れた 〇〇(メーカー)』で検索をかけた時の検索結果はこちら。
コロナ 4,310,000件
パナソニック 4,210,000件
三菱電機 4,180,000件
東芝 3,020,000件
日立 3,010,000件
シャープ 2,550,000件
ダイキン 2,180,000件
アイリスオーヤマ 1,510,000件
富士通 873,000件
三菱重工 679,000件
こちらも、国内シェアを考えてみると、コロナが一番壊れやすいのかもしれません。
一方、ダイキンは国内シェアを考えると、パナソニックより上に来ていてもおかしくないはずですが、検索件数的には全然下なので、きっと壊れにくいのでしょう。
『故障』『壊れた』というキーワードの結果が面白いように符合しますね。笑
ということで、検索エンジン上では、コロナの「故障」「壊れた」というコンテンツが多いようです。
逆に、ダイキンは一番コンテンツが少なかったので、一番壊れにくいメーカーということなのかもしれません。
修理頻度を職人の経験上から統計する
では、ここからは僕の個人的な「修理依頼」「工事依頼」の統計から、どのメーカーのエアコンが壊れやすいのか、逆にどのメーカーのエアコンが壊れにくいのか?
検証していきたいと思います。
ちなみに僕は、どのメーカーのエアコンだろうと修理も工事もやるので、おそらく業界内でもかなりメーカーの故障事情について理解している人間だと思っています。
メーカーは自社製品の修理しかやらないので、自社製品の「故障」や「不具合」のデータは持っていますが、他社のエアコンの故障率データは持っていません。
家電量販店は、ただお客とメーカーをつなぐだけですので、お客から「修理依頼」「不具合報告」を受けたら、そのままメーカー依頼を出します。
その際、どのメーカーに1年間で何件の修理依頼を出したのか?っていうデータはあるかもしれませんが、工事ミスによる故障とかガス漏れとか、そういう不具合でも修理依頼を出していることがあるはずなので、実際はどこまで正確なデータかわかりませんし、仮に正確なデータがあったとしても、それを全ての量販店が情報公開した上で整合性を見極める必要がありますので、あまり現実的ではないかと思います。
結局は、メーカーをまたいで自由に動き回っているフリーの工事職人、フリーの修理屋が一番正確な情報を持っているんです。
で、その個人的な経験上、「よく壊れてるな?」っていう印象のメーカーをぶっちゃけちゃうと、『コ◯ナ』です。笑
あまり、メーカーにとって都合の悪い事は言いたくありませんが、僕も個人的に何度か恨みがあるので、ここで恨みを晴らしておきます。
『コ◯ナ』はマジで壊れてます。笑
もちろん、全部が全部じゃないし、ほとんどは正常に動作してくれるのですが、僕の経験上、最も初期不良が多いのが『コ◯ナ』です。今までに何度も「不良交換」をしてきました。しかし、コ◯ナは本体代金が安いので、安かろう悪かろうというか、他のメーカーと同条件ではないので、その本体価格の価格差も考慮してあげないと不公平かなと思います。
逆に、本当に〝壊れにくいな〟と感じるのはダイキンで、やっぱり作りがしっかりしているというか、ちゃんと最低限のコストをかけて作っているなという感じです。
ダイキンは故障修理ももちろんあるんですけど、販売台数を考慮した確率で言えば圧倒的に故障率は低いです。修理で行ったとしても、〝工事が悪くて壊れている〟っていうパターンが多いです。
そうなんです。
エアコンというのは、メーカーがいくら良い製品を作っていても、実は工事が下手くそだと壊れてしまうことがあるんです。
厳密には壊れるんじゃなくて、不具合が発生して、水漏れしたり、ガスが漏れたり、冷えなかったり暖まらなかったりするので、見る人間が見れば一発で「工事が悪い!」ってわかるのですが、お客さんは素人なので、
エアコンが動かない=このメーカーだめ!
というように、短絡的に考えてしまうんです。
ですので、ここでエアコンが壊れるそのメカニズムもちょこっと解説しておきたいと思います。
ぜひ、参考になさってください。
そもそもエアコンが壊れる2つの原因・・・
施工が悪い
工事が下手くそで、エアコンが本来の性能を発揮できなかったり、水が漏れたり、ガスが漏れたり、カビが生えやすくなったり・・・
いろんな要因があるのですが、エアコンが壊れる(消費者が壊れたと錯覚する)下手な工事には、大きく分けて2つの要因があります。
まず一つ目は、「水の勾配をとっていないこと」です。
詳しい解説はここでは省きますが、エアコンというのは、冷房を使うと室内機から水が出てきます。
その水がエアコンの管を通って、室外に排出されるのですが、この水の流れが悪いと、エアコン自体が壊れる可能性があります。
水の流れが悪かったり、室内機自体が逆勾配になっていると、長い時間をかけて少しずつ、ホコリやゴミが溜まっていきます。
始めのうちは、多少水が溜まっても流れていきますが、しばらくすると、その水の通り道にゴミやほこりが溜まっていって、やがて水が正常に流れなくなって、室内機の変なところから水が漏れてきます。
これがいわゆる「水漏れ」ですが、これはメーカーのせいではなく、「施工業者」の責任です。
でも、消費者からしてみれば、「エアコンの室内機のどこかに亀裂が入り、そこから漏れてきたのではないか?」と考えてしまうのも無理はないと思います。
こうして、本当は悪くないメーカーが悪者にされてしまうパターンが出来上がります。
工事不良の二つ目の要因は、「フレア加工と配管内の不純物」です。
これも詳しい解説は省きますが、エアコンというのは、『冷媒ガス』というものを使って、空気を冷やしたり温めたりしているのですが、
エアコンを新品で購入した時には、室内機と室外機は接続されていません。
これは全て〝現場〟で接続するのですが、その時の工事最重要ポイントが『フレア加工』という作業です。
この作業をうまくやらないと、室内機と室外機の接続配管に隙間ができ、冷媒ガスが外に漏れ出してしまいます。
これがいわゆる、〝ガス漏れ〟というやつですが、このガス漏れは早くて1日、長い場合にはなんと1年かけてゆっくり漏れていくパターンもあります。
ですので、エアコンを使っている側からすると、だんだん効かなくなっていく・・・、もしくは、1年ぶりにつけたら効かなかった・・・、という印象を持つと思います。
これも、メーカーが悪いのではなく、工事不良によって、エアコンが壊れたと言われるパターンです。
わざと壊れるように作っている
最後にもう一つ、エアコンが壊れる要因の一つに、〝わざと壊れるように作っている〟という真実があります。
これは昔のエアコンを知っている人ならわかるかもしれませんが、〝昔のエアコンの方が長持ちした〟という印象を持っている人は多いのではないでしょうか?
まちがいなく、最近のエアコンはわざと10年くらいで壊れるように設計されています。
というのも、昔は頑丈なエアコンを作りすぎたので、20年以上も長持ちする機種が多く、家電メーカーが儲からなかったんですね。
「あまり壊れないものを作ると次が売れなくなる・・・」メーカーはこんなことを考えているんですね。
だから、わざと10年くらいで壊れるように、それくらいのモーターを使って、それくらいの材料を使って、それくらいで壊れるようにしているんです。
で、中には多少、計算が狂って5年くらいで壊れてしまうものもあるし、15年くらい寿命が持つものもあります。
同じ製造年で、同じ機種で同じ型番でも。です。
これを僕らプロの職人は「個体差」と呼んでいます。
この個体差はもう「時の運」というしかないので、どうすることもできないのですが、一応、メーカーはそういうことをやっています。
まとめと総括
以上、「壊れにくいメーカーNo.1を考える!」というテーマだったのですが、
壊れにくいメーカーを判別することはできなかったので、逆に壊れやすいメーカーの紹介になってしまいましたね。笑
検索エンジン上では、コロナが壊れやすいというデータがありました。
あと、エアコンが壊れる要因として、
- 工事不良
- そもそもそういう設計
だという事実があります。
対策としては、腕のいい職人を手配すること、「個体差」に関しては時の運なので、
購入時に10年保証などの長期保証に加入されると安心です。
Aircon Mediaでは「Air-concierge」(エアコンシェルジュ)をコンセプトに、『10年間の快適な空間』をお約束しています。高品質な工事はもちろん、10年間の製品保証ときめ細やかなアフターサービスを心がけてますので、エアコン工事で失敗したくない方はぜひ、Aircon Mediaにお任せください。
以上、参考になさってくださいね!
どうもありがとうございました!