どうもこんにちは。
プロのエアコン施工職人さかなです。
今日は、『エアコンの賢い選び方』について、個人的な意見を述べさせていただきます。
メーカーは自分たちにとって良いことしか言いませんし、量販店の販売員も都合のいいことしか言いませんので、最も消費者の立場に近い施工職人の意見を参考にしてみてください。
ぜひ、最適なエアコンを選ぶための、一つの判断材料にしていただきたいと思います。
それでは早速行ってみましょう!
エアコン施工職人が教える、『本当のエアコンの選び方』です。
※多少、行き過ぎた表現がありますが、あくまで個人的な意見ですので、絶対に参考程度にとどめておいてくださいね!
エアコンの賢い選び方
この記事では、『エアコン工事』という観点から、エアコンの選び方をお伝えしていこうと思います。
まず、エアコンを選ぶ際、一番初めに気にしなければならないことは、そもそもエアコンをつけたい場所にサイズ的に収まるかどうか?ということです。
エアコンのサイズはどんなものを買えばいいの?
通常、エアコンを取り付けようと思ったら、横幅80cm、高さ35cmくらいは必要だと思っていてください。
あと見落としがちなのが前方です。
前方もパネルの開け閉めがあるので、40cmくらいは確保しておいてください。
ですので、例えば、エアコンをつけたい場所の横幅が70cmしかないとか、高さが25cmしかないっていう場合には、『要見積もり』という形になります。
というのも、僕はお客さんが量販店で購入したエアコンをご自宅まで運んで、取り付け作業を開始するのですが、そこで「エアコンが収まらない」っていうことがよく起こるんです。笑
そこで、お客さんに説明するのですが、
「あの・・・これ・・・エアコンのサイズ的に入らないんですけど・・・」
っていうことを説明して機種変更の提案をするんですね。
それって、すごく無駄というか、決して〝賢く〟はないですよね・・・。
工事をする人間も無駄手間だし、その工事の時間を確保して予定を空けていたお客さんも無駄な時間を過ごすことになります。
ですので、メーカーとか性能とか機能とか、そういうことを悩む以前に、そもそもサイズが収まるのかどうか?っていうことを確認しておいてください。
横幅80、高さ35、前方40cmあれば、たいていのエアコンは取り付けることができます。
室外機を置く場所があるかどうか?
続いて、見落としがちなのが、「室外機を置く場所」です。
室外機も横幅90cm、高さが70cm、奥行が40cmくらいは必要です。
大きいサイズだともっと必要な場合があるので、室外機を置きたい場所の寸法を測っていく必要があると思います。
それに、草木が生えていないか、デコボコしていないか、水平であるか、公団吊りか、壁掛けか、屋根置きか、1階まで延長するのか、室内機と室外機をつなぐ管が通る場所があるのか?などなど、気にしなくてはなりません。
室内機と同様に、室外機が所定の位置に収まらず、「取り付け不可能」っていうパターンもあります。
室外機も横幅90cm、高さが70cm、奥行が40cmくらいのスペースを確保するようにしてください。
取り付ける穴はあるのか?
続いて、『穴があるのかどうか?』っていうことも非常に重要です。
エアコンというのは室内機と室外機の2つの機械があるのですが、その2つの機械をつなぐ管があるんですね。
その管の直径が大体6cmくらいなので、壁の穴は最低でも6cm以上の大きさのものが必要です。
ダイキンの「うるさら」であれば、加湿ホースというのが一本増えるので、直径8cm以上の穴が必要です。
ですので、穴がない場合は、「新しく穴を開ける」という作業工程が出てきますし、持ち家ならいいですが、賃貸であれば、管理会社に許可を取らなければなりません。
もし、エアコン購入後に、管理会社の方で「穴は開けないでください」って言われちゃうと、もうどうしようもありません。笑
また、穴は開いているけれども、小さかったり、位置が悪かったりすると、それもまた穴の開け直しということになります。
普通の木造で外壁がサイディングならすぐに穴が開きますが、鉄筋コンクリートだと費用も1〜2万円余分にかかりますし、音も粉もたくさん出てえらいことになります。笑
外壁の材質が何かっていうことも、エアコンを買いに行く前に調べておく必要があります。
エアコン専用コンセントはあるのか?
エアコン専用コンセントもなければ、エアコンは取り付けることができません。
そもそも、電気がなければエアコンをつけたところで、作動させることができませんし、エアコンは消費電力が多いので、延長コードを使うこともできません。
延長コードを使うと、過電流により、焼け焦げたり火を吹いたりして危険です。
普通に火事の原因になるので、絶対にやめたほうがいいです。笑
エアコン専用のコンセントがない場合、家の分電盤から電気の線を引っ張ってきて、新しくコンセントを設置する必要があります。
しかし、電気の線をいうのは基本的に、建築時に壁の中に隠してしまうのが一般的なので、後から電気の線を引っ張ろうと思っても無理なんです。
ですので、もし、天井裏や床下に潜ることができて、壁の中を配線することができれば問題ありませんが、そんな配線方法ができないことがあるので、その場合には「露出配線」ということになります。
電気の線はグレーなので、グレーの電線が室内の天井の隅を這うような形になるので、その見た目が気に入らないという人もいます。
「モール」という配線化粧カバーみたいなのがありますが、当然有料になりますので、余分にお金がかかることになります。
屋内配線以外に、屋外配線というのもあって、分電盤が1階にあって、エアコンを2階につけたい場合は、この屋外配線という形になることも多いです。
屋外配線の場合は、電線をむき出しで配線すると、日光や雨風にさらされて被覆が破れて危険なので、「PF菅」とか「VE管」という保護配管を使うことになります。
この「PF菅」とか「VE管」も、もちろん有料なので、見た目や追加料金の兼ね合いを見て、電線を屋内配線にするのか、屋外配線にするのかお客さん自身で決める必要があります。
コンセントは100Vなのか200Vなのか?
日本の普通の家のコンセントは100V仕様になっています。
一般的なコンセントは100Vなのですが、容量の大きいエアコンなどは200V用であることが多いです。
冷房能力4.0kw以上から200V仕様のものが登場しますが、普通の一般家庭では、単相3線式と言って、電柱から3本の線が来ているはずですので、エアコンのコンセントが専用回路であれば、現状が100Vであっても問題なく200Vにその場で変換することができます。
しかし、地方や家屋によっては、電柱からの配線が単相2線式である場合があるので、その場合は、コンセントを200Vに変換することができません。
そもそも電柱から100Vしか来ていないので、電力会社に頼んで、電柱からの線を200V仕様のものに変えてもらう必要があります。
その工事にはおそらく、10万円〜20万円ほどの費用がかかりますので、200Vのエアコンを先に購入してしまうと大変なことになります。笑
- エアコンをつけたい場所のコンセントがあるのかどうか?
- 100Vなのか200Vなのか?
- 次のエアコンは何ボルト用のエアコンをつけたいのか?
- 専用回路なのか?
- 200V用のエアコンを購入予定であれば、電柱から単相3線式の電線が来ているのかどうか?
これらのことを事前に調べておくと、エアコンの購入時に大きな失敗をすることなく、スムーズに話が進むと思います。
エアコンを選ぶ際の事前チェックまとめ
以上、失敗なくエアコンを購入するための事前チェックでしたがいかがでしたでしょうか?
僕も現場に行ってから、「このエアコンつけれないんですけど・・・」っていうことはこれまでに数えきれないくらい経験してます。
工事屋も迷惑だし、お客さんももう一度店舗に行かないといけないので、時間と労力の無駄だと思います。
エアコンの室内機のサイズ、エアコンの室外機のサイズ、穴があるかどうか?穴は開けられるのかどうか?(物理的にも許可的にも)コンセントはあるのかどうか?100Vか200Vか?
こういうことはエアコン購入前に、事前に確認しておかなければならないことです。
ぜひ、参考になさってくださいね!
では以上です、どうもありがとうございました!
Aircon Mediaでは「Air-concierge」(エアコンシェルジュ)をコンセプトに、『10年間の快適な空間』をお約束しています。高品質な工事はもちろん、10年間の製品保証ときめ細やかなアフターサービスを心がけてますので、エアコン工事で失敗したくない方はぜひ、Aircon Mediaにお任せください。