エアコンの室外機壁面取付の料金と工事内容について職人が解説

どうもこんにちは。
エアコン職人さかなです。

今日はエアコンの『室外機壁面工事』について、料金とその内容を解説していきますが、まず最初に注意点としてお伝えしておきたいのが、これからお伝えすることは、あくまで一般的な業界標準の話であり、その基準として、大手家電量販店の金額を参考にしているという点です。

なので、当然、依頼する工事屋さんによって、多少、内容や金額が変わることがあると思います。

こちらの記事でお伝えしていることが、実際には「必ずしもそうとは限らない」ということをご了承くださいませ。

よろしくお願いします。

室外機壁面とは?

エアコンの室外機を建物の外壁面に取り付ける工事のことを『室外機壁面取付工事』と言います。

『室外機壁面取付工事』

室外機壁面取付工事の工事金額は、大手量販店では金具代込みで15000円程度ですが、室外機の足の高さが2m以上の場合、特別高所作業費が6600円が別でかかります。

室外機みたいな重たいものを高い場所に設置する時にはどうしても危険が伴いますので、屋根置きでもなんでもそうですが、室外機を担いでハシゴを登らなくてはならない場合は6600円かかります。

室外機壁面取付を選択する状況

室外機を壁面に取り付けるパターンというのはそんなに多くありません。

僕も長いことエアコン職人をしていますが、自分の体感的には50台に1台もない気がします。

その理由は、普通の一戸建てであれば、1階のエアコンなら普通は室外機を地面に置きますし、2階のエアコンならベランダに置くのが普通だからです。

もし、ベランダがない場合は屋根に置くか、もしくは2階から1階まで配管を伸ばして地面置きにするか、大体この選択肢のいずれかになるかと思います。

マンションとか集合住宅であれば、基本的には室外機置き場が用意されていますので、普通はそこに設置して終わりです。

室外機を壁面に取り付ける場合というのは、例えば、地面に室外機を置くスペースがない場合、室外機を置くと駐車場が狭くなってしまう場合、地面に置くと目の前にブロック塀があって吹き出しを塞いでしまう場合など、割と特殊なケースが多かったりします。

最近のマンションでは、子供がベランダの室外機の上に乗って転落するので、あえて、壁面に取り付ける設計になっているマンションも増えてきましたが、基本的には室外機というのは地面に置くのが一般的です。

以前、3階のお部屋に室内機を設置して、3階の壁面に室外機を設置したことがありますが、ハシゴ作業でしたので、本当に危なかったです。

その時は特別高所作業費で33000円いただきました。

とにかく、室外機壁面取付というのは割と特殊な取付方法であり、工事費も割高になると覚えておいてください。

室外機壁面取付時の注意点

室外機を壁面に取り付ける時に注意することがいくつかあります。

まず、木造一戸建ての場合、どこにでも簡単に付けれるわけではないということです。

しっかりとした太い柱がある場所でないと、室外機の重みに耐えられないので、そういう柱がちゃんと確認できる場所でないと設置できません。

それに、910モジュールとか尺モジュールという工法であればいいのですが、ツーバイフォー工法などですと、柱が細いので金具を固定するボルトを、細い木にピンポイントで打ち込むのは難しいです。

もちろん、できないことはないのですが、かなり技術を要求されるので、世間一般のエアコン職人ですとなかなか難しいと思います。

壁の中の見えない柱にボルトを打ち込みますから、家の構造をちゃんと理解していないと、正確に打ち込むことができないんですね。

ボルトを正確に打ち込むことができないと、当然、金具がしっかりと固定できませんから、そうなると最悪、室外機が外れたり落ちたり、ギリギリ落ちたりしていなくても、外れかかっていることによるビリビリ音、振動音の原因になります。

これらは全て職人の腕にかかっていますから、まずは信頼できる工事屋さんに頼むということですね。これが一つ目の注意点です。

次に、2つ目の注意点ですが、木造一戸建てに壁面取付する場合、家の柱に直接ボルトを打ち込みますので、場合によっては室外機の振動がダイレクトに伝わり、運転時に振動音が気になるという方がいます。

これは、正直、付けてみないとわからないことでもありますので、そうなったら嫌だなという方は壁面工事はやらないでください。

一度、室外機を壁面に取り付けてしまうと、後から「やっぱりやめた」っていうことができませんので、後戻りはできません。

一応、後戻りしようと思えばできるのですが、先ほどもお伝えした通り、柱にも外壁にも穴を開けますので、一度開いてしまった穴は元には戻りません。

それでもいいというのであれば、壁面をやめて地面置きにすることは可能です。これが二つ目の注意点です。

メリットとデメリットのまとめ

室外機壁面取付の場合、なんらかの理由により地面置きにできない場合が多いので、そのような場合に「壁面に取り付けるしかない」と言った方がいいかもしれません。あまり好き好んで壁面に取り付ける人はいません。

ですので、メリットと言っていいのか分かりませんが、通常、室外機が置けないような場所でも、エアコンを設置できるというのが一番のメリットですね。

デメリットはキチンと施工できる職人が少ないこと、振動音が気になる場合があること、設置料金が通常料金に比べて割高であること、また、何かあったときの点検作業費、次回の更新作業費などなど、ことあるごとに、費用が割高になるということも覚えておいてください。

ちなみに、室外機を頭より高い位置に設置すると、暖房運転時に室外機から水が落ちてきますので、暖房運転を使用しないのであればいいですが、暖房も使うということであれば、室外機用のドレンホースをつないで、排水をキチンとする必要があります。

これを「室外機下部ドレン」といいますが、これも排水をどこに流すのか検討しなければなりませんし、見た目もあまり良くないので、先にお伝えしておきますね。

排水は垂れ流しでかまわん。ということであれば必要ありません。

では以上です。
どうもありがとうございました。

Aircon Mediaでは「Air-concierge」(エアコンシェルジュ)をコンセプトに、『10年間の快適な空間』をお約束しています。高品質な工事はもちろん、10年間の製品保証ときめ細やかなアフターサービスを心がけてますので、エアコン工事で失敗したくない方はぜひ、Aircon Mediaにお任せください。

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