エアコンの室外機公団吊りの料金と工事内容について職人が解説

どうもこんにちは。
エアコン職人さかなです。

今日はエアコンの『室外機公団吊り工事』について、料金とその内容を解説していきますが、まず最初に注意点としてお伝えしておきたいのが、これからお伝えすることは、あくまで一般的な業界標準の話であり、その基準として、大手家電量販店の金額を参考にしているという点です。

なので、当然、依頼する工事屋さんによって、多少、内容や金額が変わることがあると思います。

こちらの記事でお伝えしていることが、実際には「必ずしもそうとは限らない」ということをご了承くださいませ。

よろしくお願いします。

室外機公団吊りとは?

一般家庭ではほとんどありませんが、よく団地とか集合住宅で見かけるかと思います。

↓こんなやつです。

この公団吊りというのは、室外機を床に置くのではなく、天井に吊り下げるので、少ないベランダスペースを有効活用できます。

他にメリットはありませんので、『床面積が増える為にやる工事』と思っていただければと思います。

室外機公団吊り工事の内容と料金

室外機公団吊り工事の料金は大手量販店で15000円ほどで、こちらは金具を含む金額になっています。

公団吊りができる条件として、ベランダの天井に公団吊り用のボルトが用意してある場合に限ります。

「公団用ボルト」とか言ったりしますが、マンションや集合住宅を建築する際、室外機を天井に吊れるように予めボルトを仕込んでおきます。

そのボルトに金具を固定し、その金具に室外機を固定する仕組みなので、ボルトを仕込んでいない場所に室外機を吊ってくださいと言われてもすぐには無理です。

天吊の場合は本来はボルトを仕込んでおくべきですし、後からやろうと思うと管理会社さんの許可が必要になりますので、一旦、お客さんの方で管理会社さんに連絡していただき、公団吊り用の穴を開けていいかどうか?室外機を天吊にしてもいいかどうか?の確認が必要になります。

公団吊りボルトがない場合、新しく「アンカー工事」という工事が必要で、追加で8800円くらいかかります。

室外機公団吊りのデメリット

では、ここからはデメリットについて解説していきます。メリットは先ほどお伝えした通り、ベランダが広くなるだけです。

デメリットは、背の高い人だと室外機に頭をぶつける可能性があること、通常よりも工事費が高いこと、くらいでしょうか?

よく日当たりが良くなるから冷房効率が落ちるという方がいますが、それは地面に置いても同じですし、むしろ天井に近い分影に入りやすくなるので、デメリットと言うほど、効率が落ちるかどうかは個人的に疑問です。

室外機公団吊工事の注意点

一番の注意点は、あまり大きな室外機を公団吊りにすることはおすすめできないということです。最近の室外機はサイズも大きくて重たい機種が多いです。

公団吊金具の中にはサイズの大きい室外機用の金具もありますが、そうなると天井から1mくらい下がってきますから、本当に普通の背の高さの人でも頭をぶつけますし、頭上にそれだけの重量物があるのも何かと不安かと思います。

金具の重量は80kgまで耐えられますので、重さ的には最大でも60kgくらいなので大丈夫なのですが、60kgでも設置する時には二人がかりで結構苦労します。

設置してから何事もなければいいのですが、例えば、故障とか何かあったときに、簡単に取り外したりできないということは、その度にそれなりに費用がかかることを覚悟しておかなければなりません。

室外機公団吊り入替えの費用

例えば、現在も室外機天吊で設置していて、次も天吊にしたいという場合ですね。このような時には、既設の天吊室外機を取外し料金が余分にかかります。

大手量販店では、エアコンの標準取外し料金は6600円で、室外機公団吊りの場合はさらに特殊取外しとして3300円かかります。

なので、室外機公団吊りの入れ替え工事費には、標準取付工事費に加えて、取外し料金が9900円、公団吊り工事が15000円、ということになります。

以上、室外機公団吊り工事の解説でした。

ありがとうございました。

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