お掃除付きエアコンのクリーニングを依頼するときの注意点をプロが解説

どうもこんにちは。
エアコン職人さかなです。

エアコンというのは使っていくうちにどんどん室内機内部が汚れていきます。

なぜなら、エアコンはお部屋の空気を循環させるので、お部屋のホコリ、料理の油、タバコのヤニ、カビの胞子、ペットの体毛、人の皮脂、などなど、さまざまな空気中物質を同時に取り込んでしまうからです。

勘違いされている方も多いのですが、エアコンの「お掃除機能」というのは、室内機の内部の汚れを掃除してくれるわけではなく、あくまでフィルターに付いた埃を除去してくれるだけなので、肝心の熱交換器とかドレンパンとか一番室内機の汚れている場所は一切掃除してくれないのです。

例えるなら、車のワイパーみたいなものです。

フロントガラスは綺麗にしてくれるかもしれませんが、その他のボディとかバンパーとかあとは車内の埃とか、そういう場所までは掃除してくれないので、その程度のものが「お掃除機能」と名乗ること自体がおかしいと個人的には思います。

とにかく、エアコンのお掃除機能というのは、車で言うところのフロントガラスくらいの範囲しか掃除できていませんので、車内の汚れを綺麗にしようと思ったら、エアコンを分解して洗浄クリーニングという方法でクリーニングする必要があります。

しかし、その分解クリーニングもお客さん自身で簡単にできるものではないので、専門業者に依頼する必要があります。

前置きが長くなりましたが、今回はそんなエアコンクリーニングを専門業者に依頼するときの注意点をまとめてみましたので、ぜひ、参考になさってください。

お掃除ユニットはクリーニングに向かないのでしょうか?

エアコン洗浄サービスの業者さんにお願いしてクリーニングをしましたがその後お掃除ユニットが故障して結局その後メーカー修理になりました。 その後も定期的にお掃除ユニットの調子が悪くなって再修理をすることになりました。

お掃除ユニットはクリーニングに向かないのでしょうか? それともクリーニング業者が悪かったのでしょうか?

こちらは、当ブログに寄せられたコメントで、エアコンクリーニングを専門業者に依頼したらお掃除ユニットが故障してその後も不具合が出るようになってしまった。という実体験のお話です。

問題点は、「お掃除機能付きエアコンをクリーニングすると故障する可能性があるのかどうか?」という点だと思いますが、こちらの質問に対して率直にお答えさせていただくと、

「お掃除機能付きエアコンでも普通のエアコンでも、クリーニングをする度に故障するリスクは一定数ある」という結論になります。

そして、「普通のエアコンよりもお掃除機能付きエアコンの方が部品数が多いので、より故障するリスクは増える」という情報も付け加えておくことにします。

「エアコンクリーニングは故障するリスクがある」

こんなことを言うと、メーカーのサービスの人に反感を買ってしまいそうな気がしますが、これは正真正銘、事実だと思います。

なぜなら、エアコン分解クリーニングは、エアコンをバラバラに分解しますので、その度に樹脂の爪やコネクタなど、組み付け部品に毎回必ず負荷がかかるからです。

メーカーのサービスの人はおそらく、「毎回キチンと分解、組み付けすれば故障のリスクなんてない」と言うかもしれません。

しかし、それは間違いです。

では仮に、分解クリーニングを10回連続で繰り返してみたらどうでしょうか?いや、1000回、10000回連続で繰り返してみたらどうでしょうか?

おそらく、どんなに丁寧にキチンと分解、組み付けを行ったとしても、30回目くらいでどこかの部品が摩耗しておそらく故障するでしょう。

1回や2回の分解クリーニングでは問題ないかもしれませんが、それは部品の摩耗が顕在化しない範囲でのことであり、厳密に言えば、分解クリーニングというのは、やればやるほどエアコン本体の故障リスクは上がっていくものなのです。

そして、普通のお掃除なしのエアコンよりも、「お掃除機能付き」エアコンの方が圧倒的に部品数が多いので、部品数が多いと言うことはイコール、故障するリスクも多いと言うことになります。

部品がたった3つの機械よりも、部品が1万個ある機械の方が単純に故障リスクは増えますよね?そういうことです。

エアコンのクリーニング業者はほとんどが素人

こちらも誤解を招きそうなお話になりますが、基本的にエアコンクリーニングの業者さんって素人なんですよ。

「お掃除○舗」とか「ダ○キン」とか、よくエアコンクリーニングの広告を打ってますが、ハッキリ言って、エアコンのことなんかほとんど何も知らない素人です。

エアコンの設置工事もできないし、エアコンの仕組みもよくわかっていないし、本当はハウスクリーニングの業者なんだけど、なんとなくはハウスクリーニング業者がエアコンに手を出して、なんとなくクリーニング作業しているのが実情です。

もちろん、全てがそうだとは言いませんし、全ての作業員がそうだとも思いません。

しかし、ハウスクリーニング業者さんの大半がエアコンに関しては素人だという事実は業界の人間であれば誰でも知っています。

しかし、メーカーのサービスの人もクリーニングをやっていたりしますので、この人たちは全く別です。メーカーサービスの人たちは、エアコンの仕組みもよく理解しているし、メンテナンスに関してはプロ中のプロです。サービスの人たちは普段は修理メンテナンスをしていて、その業務の一環としてクリーニングをやっているだけで本業は全く別の作業をしている訳です。

そこら辺が、ハウスクリーニング業者との違いであり、冒頭のブログ質問者さんの〝お掃除ユニットはクリーニングに向かないのでしょうか?それともクリーニング業者が悪かったのでしょうか?〟という質問にお答えするのであれば、

お掃除ユニットはクリーニングに向かないことは事実ですが、キチンと分解、組み付けを行えば問題はないです。しかし、技術のない人がやると組み付け不良で不具合が起こることがあるので、おそらく選んだ業者が悪かったのでしょう。

という結論になります。

どこにエアコンクリーニングを依頼するのが一番いいのか?

個人的には、エアコンのお掃除機能なんか雨が降ってない時の車のワイパーくらいの価値しかないので、そんな機種を購入すること自体が間違っていると言いたいところですが、もうすでに購入してしまったものは仕方ないので、あとはどうやってこれからメンテナンスしていくか?と言うことが大事ですよね。

エアコンは使っている分だけ内部が汚れていきますし、使用環境によってはカビたり嫌な匂いが出てくることもありますので、エアコンクリーニングの必要性はあると思います。

なので、失敗しないクリーニング業者を選択する必要があるのですが、おすすめはメーカーに依頼をかけることです。そうすると、メーカー専属のサービスマンがやってきて完璧なクリーニングをやってくれます。メーカー専属のプロといえども、万に一つ、クリーニングによる故障のリスクは存在しますが、もし、故障したとしても部品がすぐに手に入りますし、すぐに直してくれますので安心です。

そこらへんのハウスクリーニング業者だと、「あ〜壊しちゃった!でも自分で直せないからメーカー修理を依頼します!」と言って、時間がかかるんですよね。

その修理にやってくる人がメーカーサービスの人なのですが、『じゃあ最初からその人に依頼した方が良くない?』と思いませんか?

金額は一番高いですが、一番確実な作業をしてくれるのがメーカーサービスです。

次に、エアコン専門のクリーニング業者さん。

この人たちは日夜エアコンクリーニングばかりしていて、エアコンクリーニングの専門業者ですから、エアコンのことはよくわかっていないし修理もできないし溶接も何もできないけど、でも慣れているのでほとんど故障させることがないので安心です。

最後に、依頼しちゃいけないのがハウスクリーニング業者。

ここはハウスクリーニングの一環としてエアコンに手を出してるだけで、専門知識も何もない人が多いので注意です。以前、僕がエアコンを取り付けている横で「このエアコンはお掃除機能が外れないのでクリーニングできません」と言っているのを見たことがあります。残念です。

まとめ

エアコンクリーニングはやればやるほど、故障のリスクは上がっていく。しかし、ちゃんと分解してちゃんと組み付けすれば10回くらいまでは全然問題ない。

お掃除ユニットはエアコンクリーニングには向かないが、ちゃんと分解してちゃんと組み付けできれば問題ない。

逆に、技術のない人がやると組み付け不良や故障のリスクがさらに上がる。

おすすめのクリーニング依頼先は、

  1. メーカーサービス
  2. エアコンクリーニング専門業者
  3. ハウスクリーニング業者

以上、クリーニング業者に依頼するときの注意点でした。

Aircon Mediaでは「Air-concierge」(エアコンシェルジュ)をコンセプトに、『10年間の快適な空間』をお約束しています。高品質な工事はもちろん、10年間の製品保証ときめ細やかなアフターサービスを心がけてますので、エアコン工事で失敗したくない方はぜひ、Aircon Mediaにお任せください。

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